コラム(不定期更新) 怖いネカフェの話

♯101 歌舞伎の話

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コラム

何年か前に書いた歌舞伎に関する記事が本ブログに幾つか掲載されている。

 

コロナ前に書いたものが多いので情報もやや古く、掲載されてから3年近くも月日が流れているのだが、アクセス数を調べると今でも沢山の方に読んでもらえているようである。

 

と、同時にそれらを読んだ方々から「歌舞伎についてもっと書いてほしい」という声もチラホラいただく。

 

ぼくにとって歌舞伎はとても崇高なものである。それ故に歌舞伎を扱う場合はそれなりに言葉に気をつけて丁寧に書いている(つもりだ)。

 

正直に言うと、歌舞伎の話を書くのは少し疲れる。少ない語彙力を捻り出して苦労して書いた意見であろうとも文面だけでは微細な意味合いが伝わらないことも多いし、変な風に解釈されても困る。かといって各方面に配慮したゆるい文章では何も面白くない。何度も推敲を重ね、表現を変化させなければならないのだ。よってぼくの中で歌舞伎を取り上げることを少し敬遠していた。

 

だがしかし、本コラムも無事に100回を達成した。そろそろ何か特別感がある話題に触れてもいいのではないか。

 

ネタ切れになったぼくは遂に重い腰を上げた。

 

ので、今回から何度かに渡って歌舞伎の話をしていこうと思う。お付き合いいただきたい。

 

大雑把な項目としてはこのようなことを考えている。

・歌舞伎の客離れ
・現代社会との乖離
・歌舞伎とお金

 

できる限り丁寧に自分の意見を述べたい。

 

早速書いていこう。

 

まず昨今、コロナの影響もあり演劇界が大変苦しんでいる。何日もかけて稽古したものが、たった一人の陽性反応で全部丸々中止になってしまう。なかなかスリリングな現実だ。

 

ただ今回に限ってはコロナの影響を考えずにシンプルに「歌舞伎の客離れ」について書いていきたい。

 

これはやんわりとしたパブリックイメージなのだが、これをお読みの中でも「歌舞伎は年配の方が楽しむもの」という印象はないだろうか。

 

実際ぼくもずっとそう思っていた。

 

歌舞伎鑑賞はなんとなくお爺さんお婆さんの趣味の領域だ、と。

しかしそれはある意味正解で、ある種意味不正解でもある。

 

それは「高齢者であろうとも歌舞伎を知らない人は全く知らない」からだ。ぼくの親は共に60代だが、歌舞伎のことは何も知らない。あなた自身、もしくはあなたの親はどうだろうか。

 

少なくともぼくの周りにいる高齢者は歌舞伎に詳しいわけではない。テレビに出てる有名な歌舞伎役者は知ってはいるが、それ以外の人やそれぞれの屋号、家系図などはさっぱりである。

 

つまり年齢を重ねることで「歌舞伎に興味を持つ or 歌舞伎に触れ合う何かがある」というわけでは決してないのだ。

 

知らない人はずっと知らないまま。

それを前提かつ事実とした上で次を考えていこう。

続く。

コラム歌舞伎
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