こんにちは、小野哲平です。
少し前に知り合いにこんなことを聞かれました。
うーん、分かる…分かるぞぉ…
確かに歌舞伎って何言ってるのかわからないし意味不明ですよね。
![おのぺー](https://onoteppei.com/wp-content/uploads/imgs/9/c/9cc3e9d9-s.jpg)
ぼくも昔はそうでした。
でもね、これはまず質問が間違ってるんです。
どこが間違ってるか分かりますか?
全然分からない人も、こう変換するとその間違いに気付くはずです。
こう聞かれたらどう答えますか?
「いやいや、作品によるだろ」って思いませんか?
お前が見た映画がたまたまお前に刺さらなかっただけだろって思いませんか?
![おのぺー](https://onoteppei.com/wp-content/uploads/imgs/9/c/9cc3e9d9-s.jpg)
どう?
![ののみー](https://onoteppei.com/wp-content/uploads/1431506796611.jpg)
確かにそうですね
それ!歌舞伎も同じですからぁぁぁぁあ!!残念!!
歌舞伎も映画と同じです!
恋愛モノ、復讐モノ、アクション、ホラー、ジャンルはめちゃくちゃあるし、その面白さも演目と好みによって全然違います!!
無限に存在する物語を「歌舞伎」という単語ひとつにまとめたらダメですよ!
映画だって当たりハズレがあるでしょ!?
皆が好きな映画なのに自分はちょっと…ってなったことあるでしょ!?
ズバリそういうことです。
ぼくも歌舞伎好きを公言してますが、つまらないものはつまらないと思ってます。
誰が出てようが関係ありません。つまらないものはつまらないです。
歌舞伎座はハードルが高い
歌舞伎と言えば歌舞伎座。
それは勿論そうなんですけど、ぼくからすれば歌舞伎座は歌舞伎が好きな人が行く場所。
は?何当たり前のこと言ってんだこいつ泣かすぞって思うかもしれませんが、よく考えてください。
歌舞伎が好きな人が行く場所が歌舞伎座なら、歌舞伎座でやってる演目はどんな演目ですか?
![だいらく](https://onoteppei.com/wp-content/uploads/1509944171753.jpg)
え?哲学っすか?
![おのぺー](https://onoteppei.com/wp-content/uploads/imgs/9/c/9cc3e9d9-s.jpg)
違うよ…
答えは簡単。
歌舞伎座でやってる演目は歌舞伎が好きな人が見たい演目です。
つまり何が言いたいのかって言うと、歌舞伎座は結構ハードル高めです。
わりと歌舞伎歌舞伎してる演目が多いです。
歌舞伎歌舞伎してるというのは、一般の方が想像する歌舞伎。
小難しくて何言ってるのか分からないやつです。古典ってやつです。
なので歌舞伎レベルをアップしてから来ないと楽しむのは難しいです。
歌舞伎座は抵抗を覚える場所
なので歌舞伎座は、
歌舞伎初心者がふらーっと行って歌舞伎を楽しめるような場所じゃありません。
いや、全然気軽に行っていいんですよ?
でも何も知らない状態で行ったら歌舞伎に抵抗覚えるだけの場所です。
それは助言しておきます。
それでも、どうしても歌舞伎座で歌舞伎デビューしたい!という方は、
事前にしっかり勉強してください。
見る演目を調べて、だいたいのあらすじを頭に入れてから歌舞伎座へ向かってください。
ぶっちゃけそうじゃないと楽しむのは難しいかなと個人的に思います。
関連記事歌舞伎を見ない理由はお金だけじゃない!大切なのは歌舞伎との出会い方!
歌舞伎座以外から始めよう!
今、色んな歌舞伎役者が従来のファンだけでなく、
様々な客層に歌舞伎を知ってもらう為に新しいことに挑戦しています。
有名なところだとワンピース歌舞伎。
ぼくはこの作品は初演を新橋演舞場で見ました。
歌舞伎好きのお婆ちゃんとワンピース好きのお孫さんが一緒に来場していて、「この役者は○○と言ってね」「このキャラクターはね」と、歌舞伎・ワンピース、双方の面白いところを楽しく情報交換してる姿を見て、あぁ…この作品はとんでもないことを実現してるんだと感動したのをよく覚えています。
祖母と孫の絆、一生忘れない歌舞伎との出会い、未来の歌舞伎ファン。
とにかく感動でした。
![おのぺー](https://onoteppei.com/wp-content/uploads/imgs/9/c/9cc3e9d9-s.jpg)
最高の歌舞伎との出会いだ!!
他にもNARUTO。
ナウシカもやりました。
NARUTOは未見ですが、
ワンピース歌舞伎は(歌舞伎に関する)事前知識一切なしでも楽しめるようになってました。
![おのぺー](https://onoteppei.com/wp-content/uploads/imgs/9/c/9cc3e9d9-s.jpg)
その分ワンピースの知識は必要だけどね(笑)
ワンピース歌舞伎の初演も、NARUTOもナウシカも劇場は新橋演舞場です。
歌舞伎座ではありません。
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他にも初音ミクが登場する超歌舞伎。こちらは京都・南座です。
海老蔵さんの六本木歌舞伎にはV6の三宅健さんが出演しました。
2017年に幸四郎さん(当時染五郎)が出演したのは、
なんと歌舞伎とアイススケートのコラボ「氷艶 hyoen2017『破沙羅(ばさら)』」
このように一口に歌舞伎と言っても様々な入り口があります。
ここで紹介した歌舞伎は基本的に大衆向けなので、歌舞伎初心者でも楽しめるように作られています。
古典らしいものだけが歌舞伎ではありません。
当然追求すれば最終的には古典に辿り着くのですが、いきなり古典から入って返り討ちに遭うよりもこういう角度から歌舞伎に触れて少しずつ興味を持って、それから歌舞伎座に足を運ぶのが一番すんなり楽しめるルートかと思います。
まとめ:古典を見なくてもいい
ここまで歌舞伎座以外の入り口から歌舞伎座に入っていく流れを紹介しました。
結論を書くと、ぶっちゃけ古典を見なくてもいいです。
つまり歌舞伎座に必ずしも行く必要はありません。
映画にジャンルがあるように歌舞伎にもジャンルがあります。
そのど真ん中にいるのは歌舞伎十八番だったりしますが、ワンピース歌舞伎もNARUTOも歌舞伎です。
だからそれらが好きなら歌舞伎好きでいいです。
![おのぺー](https://onoteppei.com/wp-content/uploads/imgs/9/c/9cc3e9d9-s.jpg)
問題なし!
え?歌舞伎座で歌舞伎見たことないのに歌舞伎好きって名乗ってんの!?
あり得ないんだけど!!
はい、その思考があり得ないです。
そういう度量の狭さが歌舞伎を庶民から遠ざけてしまったとぼくは思います。
繰り返しになりますが、
今、色んな歌舞伎役者が従来のファンだけでなく、
様々な客層に歌舞伎を知ってもらう為に新しいことに挑戦しています。
それは離れてしまった民衆の心を取り戻す為です。
本来歌舞伎はもっともっと暮らしの近くにあるものでした。
それがいつの間にか上流階級の娯楽になってしまいました。
そうではなくて、歌舞伎はもっと気軽に楽しめるはずなんです。
「歌舞伎=退屈、つまらない」とイメージがある人は歌舞伎座ではなくて、他の劇場から歌舞伎に足を運んでみるのは如何でしょうか??