こんにちは、小野哲平です。
悩んだり迷ったりしているとき、
友人や先輩の何気ない言葉で視界が開けるときってありますよね?
かつてぼくは、そういう気付きを与えてくれた言葉を小さなノートに書き込んでいました。
一度聞いただけでは自分の中に落としきれないので、
迷ったときはそのノートを何度も読み直し自分の血肉に変えてきました。
今日はそんな「影響を受けた言葉ノート」の中から言葉の域を飛び出し、
ぼくの人生の道標になっている考え方(言葉)を10個紹介します。
何かひとつでもあなたの心に刺さる言葉があれば幸いです。
一流になりたければ一流と付き合え
一流になりたければ一流と付き合え
これは大学の先輩に言われた言葉。
今思うと特段珍しい言葉でもないのですが、当時からギラギラ野心を抱えていたぼくには突き刺さる言葉でした。
おそらく先輩もぼくの見え見えの野心への対応に困ってたのだと思います(汗)
今後も考え方や行動力を伴った人と交流していきたいです。
本番の直前は息を吸わない、吐く
本番の直前は息を吸わない、吐く
八代目中村芝翫さんに教わった大切な言葉です。
ドラマ撮影時、緊張するとどうしてもカメラが回る前に息を吸ってしまう。
でも大事なのは息を吐くこと。そうすると人間の身体は力が抜けて自然に息を吸える。
芝翫さんはこれを何度もぼくに教えてくれました。
そしてこれはテレビに出始めた頃、芝翫さんが映像分野の大先輩である萬屋錦之介さんに教わったことだとお聞きしました。
最後はユーモア~
最後はユーモア、どの世界にもその世界なりのユーモアがある
これは水谷豊さんと食事をしたときに教わったことです。
どんな困難や悲劇でも最後にはユーモアに変えていける力を持たなければいけない。
どの世界にもその世界なりの~というのが肝で、深い洞察力と想像力を持たないと片一方から見える景色をその世界の全てと思いがちだよね、という話でした。
今言ってほしい言葉を今言ってもらえると思うな
今言ってほしい言葉を今言ってもらえると思うな
こちらはつかこうへい劇団研究生のときに講師が怒って研究生に言った言葉。
つかこうへい劇団研究生時代は毎日厳しい稽古に明け暮れていて、そのとき教わった言葉(精神論・技術論)は確実に今のぼくの糧になっています。
この言葉はそのままの意味で、先輩だろうが上司だろうがピンポイントで刺さる言葉を都合よく言えるわけないので甘えるなってことですね。
「今言ってほしい言葉をあえて言わない」という優しい意味じゃなくて「そもそもお前が今言ってほしい言葉なんて知らねぇよ甘えるなクソが」という意味です。
練習で解決できる問題は早急に解決する
練習で解決できる問題は早急に解決する
これも研究生のときの言葉。今もぼくが演出するときに口癖のように言ってます。
そのまんまの意味です。
100回練習すればできるようになるならさっさと100回練習しよう。
練習ではどうにもならないことにぶち当たって、初めて創作のスタートです。
間で見せようとした瞬間に作り物になる
間で見せようとした瞬間に作り物になる
これも耳が痛い言葉。
研究生時代に散々言われました。
役者って舞台上で「いい間」が分かるんですよね。この間で言えば映える、ウケると。
でもそれを狙ってやってしまったらその時点で芝居が作り物になる。
だから兼ね合いですね。
ぼくは敢えて作り物にする箇所もあります。役者はみんなそうです。ケースバイケース。
作り物にすることで望み通りになることもあるので。
普通の人じゃ持てないような自信を持つこと
普通の人じゃ持てないような自信を持つこと
これも大事な言葉。
役者なんてそもそもがおこがましい職業です。
自分を前面に押し出して生活しようってんだから並大抵の自信じゃできません。
ブログもそうです。「これが小野哲平の考えだ!」を全世界に公開してるんですから。
そんじょそこらの人よりは圧倒的に自分に自信を持たないといけません。
根拠なき自信こそ最強の武器です。
あいつが芝居できようが~
あいつが芝居できようができなかろうがお前には関係ない
これも研究生のときなのですが、今となってはいつ言われたのか曖昧です。
でも言われた内容は凄く心に残っています。
要するに「人のこと気にしてもしょうがないだろ」ってことです。
芝居だけじゃなくて人生においても同じことが言えるな、と常々思っています。
どれだけ付き合いが深くてもやっぱり最後の最後は「誰も自分の人生を助けてくれない」とぼくは強く思っています。
なので絶えず自分を向上させることに集中します。
厳しさを人に求めるな、自分の中に作れ
厳しさを人に求めるな、自分の中に作れ
これも研究生のときの言葉。
研究生時代は格言の宝庫です。
例えば講師の前で芝居をして、
- 怒られなかったらセーフ
- ダメだしなかったらセーフ
- 注意されたとこだけ直す
こんな考えじゃダメですよね?
それを見抜いた講師が研究生の前で言ったのがこの言葉です。
「てめぇのハードルくらいてめぇで上げろよクソが」ってことですね。
でもこれは成功者が皆自分の心に刻んでいることだと思います。
自分のハードルは自分で上げる。
人に上げてもらうのを待っていてはいけません。
嫌われる必要はないから
嫌われる必要はないから
最後は芝翫さんの言葉。
ぼくが最も大切にしてる言葉です。
芝翫さんは誰に対しても丁寧で親切です。
嫌みもなく、まっすぐ人に向き合います。
でも正直な話、世の中には嫌な人も多いですよね。
それは業界でも全く同じで、ドラマのスタッフや取材に来たライターなど、ときどき「え?それは失礼なのでは…?」的な人もいます。
でもそういう方にも芝翫さんは丁寧に接していて、若かったぼくはとてもそれが疑問でした。
どうしてここまで丁寧に人に接することができるのだろう?
それをやるべきなのは理想としても、実際にやろうとするのは難しいはず。
ある日ぼくは思いきって芝翫さんに聞いてみました。
「どうしてそんなに優しくいられるんですか?」
すると芝翫さんはこう教えてくれました。
「だって、嫌われる必要はないんだよ」
世の中には自分と馬の合わない人や、失礼な人、そんなのはゴロゴロいる。
でも自ら嫌われにいく必要はない、敵を作る必要はない。
これ、言葉にすると淡々と当たり前のことを列挙してるように聞こえるのですが、当時のぼくには衝撃的な言葉でした。
以後、この言葉を胸に誰に対しても丁寧に接するように心掛けています(限界もあります)。
ただ前提として、先に敵意を剥き出しにして接してくる方にはその限りではない、ということも記載しておきます。
聖人にはなれませんね…
まとめ:言葉との出会いが人を創る
このように沢山の言葉を糧にして今のぼくがいます。
大人になってくると自分が確立されて、昔のように誰かの言葉に感化されることも減りました。
よく言うのであれば「自分を持っている」のでしょう。
10代後半~20代前半に出会う言葉というのは、
その人の一生を決定付けてしまうほどの影響力があります。
ぼくが影響を受け自分を形成したのはこのような言葉たちです。
皆さんも自分を正しい方向へ導いてくれる言葉に出会ってください。