こんにちは、小野哲平です。
グラビアアイドルとして活躍している倉持由香さん。
今から5年ほど前に「グラドル自画撮り部」というハッシュタグを作って、グラビアアイドルが自分で撮った写真をTwitterに投稿するというムーブメントを作った方として有名です。
よく間違えられちゃうのですが
◯ グラドル自画撮り部
×グラビア自画撮り部
×グラドル自撮り部です!よろしくお願いします٩( ‘ω’ ;)و
#グラドル自画撮り部 pic.twitter.com/hnEULhNzXn
— GSG|倉持由香 (@yukakuramoti) January 3, 2015
ぼくはちょうどその頃Twitterでこの現象が加速していくさまをリアルタイムで感じていました。
なんじゃこりゃ!って思ったね
それまで有名になる為に必須だったのは芸能事務所のチカラやメディアの影響力。
それらがあれば有名になれたし、逆に言うとそれらに拒まれたらスターになる道は閉ざされました。
それをSNSという現代の武器をフル活用することで現在の地位まで上り詰めた倉持さん。
今でこそSNS先行で有名になることが珍しくないですが、彼女の出現はその走りだったような気がします。
彼女に限らず、今の芸能界で這い上がっていく人ってみんな頭がいいんですよね。
その代表格が指原莉乃さん。その地位たるや盤石です。
彼女がその人生論を綴った逆転力という本は内容が興味深くて2回読みました。
小一時間で読めるからね
どうして指原さんがこんなに応援されるのか分かるよ
そんな指原さんと同じように倉持さんのインタビューも毎回「なるほどなぁ」と関心させられるものが多いです。
そんな彼女が自身の戦略について書いた本「グラビアアイドルの仕事論 打算と反骨のSNSプロデュース術」。
発売されたのは数ヶ月前なのですが、入手するのが遅くなり…つい先日読了しました!
グラビアアイドルの仕事論 打算と反骨のSNSプロデュース術 (星海社新書)
軽い感じなんだけど読み応えがある本だったよ
この本に書かれていたのは彼女の自慢話でも男性ファンに向けた私生活の話でも何でもなく、
- どうやって売れたか
- 売れるために何をしたか
自身を商品と見たときにどういう行動を取るべきかという超徹底的なビジネス観点の話でした。
役者・芸人・ミュージシャンなど、売れたい(認められたい)と願う人間は世の中に星の数ほど存在しています。
その中でどういう人間が売れていくのか。
勿論チャンスの頻度や出会いといった偶然が及ぼす割合も少ないと思います。
だがしかし、一番大事なのは「売れる」ように行動しているのかどうか。
ただ漠然とチャンスが降ってくるのを待っていても意味がありません。
彼女は自分が「売れる」ように行動をして「売れ」ました。
自分の人生が変わることを望んでいる全ての人へ
あなたは一体何をしているのですか?
人気商売なのに人気が出ていない人、つまりぼく(泣)。
そういった方に是非とも読んでほしい一冊。
今日はこの本について書きます。
最新の自己プロデュース論
グラビアアイドルという職業に、みなさんはどんなイメージをお持ちでしょうか。「可愛くて胸さえ大きければ水着姿を見せるだけでお金を稼げるんだから“楽”だよな」と思っている方もいるかもしれませんが、現実はめちゃくちゃ厳しいのです! 芸能界では地位が低く見られがちな私たちの仕事で“稼げる”人は、ほんのひと握り。雑誌のグラビア、テレビの一席を巡り、熾烈な競争が繰り広げられるグラビアアイドルの世界を生き残るには打算的な“戦略”が必要でした。本書では、お尻の自画撮りをSNSに拡散し、「#グラドル自画撮り部」を立ち上げグラドル界をサヴァイヴしてきた私が編み出した、SNSによる自己プロデュース術と仕事論をお届けします。
引用:Amazon商品説明欄
どこの世界にも決められた椅子の数があって、その椅子を巡って日夜激しい戦いが繰り広げられています。
しかしそこで大事なのは目の前の相手を叩きのめすことではありません。
どういう人間がその椅子に座れるのかを考えることです。
敵はライバルではなくてシステムです。
彼女がハッシュタグを作る前、雑誌の表紙グラビアはほぼグループアイドルでした。
グラビアアイドルの本業であるグラビアの仕事をグループアイドルが独占している状態だったのです。
入荷される雑誌の表紙がほとんどがAKBのメンバーでした。
グラビアアイドルの市場規模が縮小していく中で彼女が取った行動は、少ない仕事を取りに行くのでは無く、グラビアアイドルそのものの市場を拡大することでした。
そこで冒頭の#グラドル自画撮り部のハッシュタグになるわけです。
倉持由香ちゃん表紙の週刊プレイボーイ‼️キャリア13年で掴んだ栄光。本当にカッコいい❗「お尻がウリだと表紙には不向きかも」なんて勝手に思っていたけど、そんなことなかった。グラドル自画撮り部の活動は多くのグラドルにチャンスと希望を与えたよな。もはや偉人! おめでとう‼️#週プレ買ったよ pic.twitter.com/MdcHWI9Xop
— ロォリィ (@oggooggo) November 27, 2017
このハッシュタグは倉持さん1人が有名になる為に始めたものではなく、グラビア界全体の為に彼女が考案したものです。
このハッシュタグを辿ってまだ見ぬグラビアアイドルを知ってくれれば応援してくれる人が増えるはず。彼女は自分だけじゃなくて他のグラビアアイドルとファンを繋ぐシステムを構築したのです。
グラビアアイドル同士で少ないファンを奪い合っても共倒れになる。
ならば市場を拡大するしかない。
くすぶってるのは自分のせい
なんとも耳が痛い言葉。
でもね、その通りなんです。
新人グラビアアイドルの主な仕事は撮影会。むしろほとんどの子が撮影会しか仕事がありません。
新人役者で言うならば小劇場。知名度がない役者ばかりの舞台しか出れる場所がありません。
ここで倉持さんが書いているのは
「撮影会しか仕事がない」ではなく「撮影会からどう次に繋げるか」と自分で考えられる子でなければ、芸能界では生きられない。
現状を嘆いているばかりでは何も始まりません。
私の場合は、撮影会の休憩時間に楽屋でひたすら何百枚も自画撮りを撮り溜めてTwitterでフォロワーを増やす為の素材にしたり、撮影会で撮っていただいたデータをブログのネタとして載せたり、ポージングや表情、衣装の研究の場として撮影会を活用していました。(原文ママ)
ひとつの仕事からどう先へ繋げるか、誰かに言われるのを待つのでは無く自分の頭で考えて行動する。
Twitterのつぶやき内容のバランスや投稿時間までも研究し、最善の結果を求める。
やる前から失敗を恐れてはいけません。
自分で仕事を掴めるハンターのようなスキルが必要と、この本には書かれています。
自分が今くすぶってるというのは、結局は事務所のせいでもマネージャーさんのせいでもなく、本人の責任でしかありません。そこで大切になるのが、自分から行動する積極性。
大きすぎるノルマを課さないこと
この本に書かれてるエピソードです。
ぼくもよくアドバイスを求められることがあるので経験あるんですけど、ほとんどの人ってやらないんですよね。現状を変えたいのに努力しない(やらない)理由を考えるのは上手なんです。笑
でもこのエピソードに登場してくる子が倉持さんのアドバイスを聞いて「これは実践した方がいいな」と思った気持ちは本物だと思います。
なのにどうしてやらなかったのか。
おそらく、最初に自分に大きなノルマを課してしまったからです。
雑誌に掲載されているようなしっかりしたレビューを書こうと思ったのかもしれません。
そうではなくて些細な感想文からでいいんです。
まずは感想を言語化することから初めて次第に文量と質を向上させれば良かった。
このことは本書でも述べられています。
続けるコツは大きすぎるノルマを課さないこと。
初めから高すぎる目標を掲げすぎないのも長く続けるコツです。
自分が立てた目標を達成できないと「今日もできなかった。あぁ、きっと明日も更新できないままだ…私ってほんとダメかも」と負のスパイラルに陥ってしまいます。
ぼくが思うに継続の秘訣は「小さいノルマをクリアしていくこと」です。
最初から上手くできる人なんていない。
ぼくも当初のブログ目標はとにかく更新することでした。
どうせ文才なんてないし、とにかく自分がそのときに満足できた記事が書けたら投稿すること。
こうして自分に課した小さい課題をクリアしていくことで「私はちゃんと行動した」という自己肯定力も上がります。
他にも金言がたくさん!
書籍帯に載っている言葉がこちら。
- 干されに不思議の干されなし
- くすぶっているのは自分の責任
- センスの有無は探究心
- 代わりの利く存在になるべからず
- お金はその人のステータス値
その他にも「逆算して目標を達成する」や「熱量がファンの心を動かす」などの身に染みる言葉や緻密な戦略が本書にはこれでもかと書かれています。
難しいことは何一つ書かれていません。
読めば「なるほどな」と思う部分もあるし「そりゃそうだろ」と思う箇所もあると思います。
でも、今くすぶってるなと思ってる人はこの「そりゃそうだろ」の部分も実践できていないと考えてるべきです。
打算的に努力せよ
打算的というと表現が良くない部分もありますが(本人も語っています)、努力の方向性を定めて行動しないと望んだ未来は手に入りません。
ガムシャラに努力するのは時間もお金もムダになります。
だからこそ打算的な努力。
最低でも1年先を見据えて「1年後にこうなっているには今何をしなければいけないのか」逆算して打算的に努力しましょう。
目標に全く近付いていない現状維持にも関わらず、ずっと応援してもらうのは「甘え」です。
グラビアが好きで、グラビアで生きたくて、グラビアで死にたいと思ってる倉持由香さんが、実際にグラビア界で成功するための行動の全てが本書には詰まっています。
たったの1000円で成功者の声が聞けるのならば読むべきだし、こうした身近な成功体験を勉強するのは正しい努力だとぼくは思います。
そして何より読みやすいです。1日で読めます。
役者、芸人、ミュージシャンなど人気商売で伸び悩んでる方は是非ともお読みください。
与えられた武器でどう夢を叶えるのか、そのノウハウが詰まっています。