こんにちは、小野哲平です。
前々から問題になっているチケット転売。
過去にも記事にしました。
6月14日からチケット不正転売禁止法が施行されることにより、
どれくらい現状が変わるのか興味があります。
変わるかねぇ
どうですかねぇ
さて、今日もチケット関係の話ですが転売の話ではありません。
取り置きチケットの話です。
取り置きチケットとはそのままの意味で、
購入チケット(精算済み・未精算)を劇場受付に預けておき、購入者が直接劇場でそれを受け取って入場するシステムのことです。
小劇場は当日精算が多いのでこのシステムが主流です。
○日○時から小野の名前で1枚よろしく!
こんな感じで関係者に連絡しておくと、受付にチケットが預けられています。
大体このパターンだね!
ですが大きい舞台、商業演劇ではどうでしょうか?
今回は2018年9月に新橋演舞場で上演した舞台「オセロー」にて本当に起きた事件を紹介します。
チケットを頼まれる
その人にオセローのチケットを頼まれたのは、確か本番期間中。
行きたいけどいつ時間が空くか分からないので分かり次第連絡する、ということで、
来場する一週間前くらいにチケットを1枚頼まれました。
2等席です。
制作さんに申し込んだところ偶然上手の良い席が空いていたので、
2等席の中では一番か二番に良い席を確保してもらいました。
ぼくも一応出演者だから用意できるんだぞ!
チケット代は事前にぼく宛てに振り込んでもらったのでお金面は解決済み。
郵送するのも手間なのでチケットは当日受付預けにしました。
はい出ました、本日のキーワード「取り置き」です。
あれ、来ないぞ…
当日、幕が開いて最初の出番を終え、次の出番までの楽屋待機時間。
制作さんから楽屋に電話が掛かってきました。
「小野さんのお客さんで取り置きの○○さん来てないんですけど!!」
ちょっとキレ気味に言われました…
え、なんで来てないの?
ぼくはすぐその人に電話を掛けました。
上演中だぜ
…
…
…出ない。
全然電話に出ません。
LINEも入れましたが全く返信がありません。
で、ここで問題はその人はチケット代金を既に払ってるんです。
よって金銭面でのダメージはゼロ。
なのにどうして制作さんからキレ気味で電話掛かってきたのかというと、
空席ができるから
先ほども書きましたが、ぼくがその人の為に押さえた席は良席。
2階の上手最前列でした。
最前列が1カ所空席…
でも出演者にキレ気味で電話してくる制作も地味にヤバい。
キャンセルされる
その人から上演中にLINEが返ってきました。
「ごめんなさーい!!風邪引いちゃいましたー!!」
めっちゃ軽いノリで返ってきましたが、
どうやら結構な風邪で身体が重く動けないとのこと。
つまり演舞場には行きませんって内容でした。
来ないんかーい
・・・おっけおっけー風邪ね。
まぁ仕方ないですよね。体調は完璧にコントロールできるものじゃないし。
ましてやお金も支払ってるから「私悪くない!」って自分を正当化できますもんね。
おっけーおっけー。そう思ってるんだね、おっけーおっけー。
はい、皆さんお気付きですね。
そういうことじゃないんですよ、舞台って。
もし前日の夜中にでも「体調崩して行けないのでキャンセルしてください」って連絡くれれば、
空席にならずに済んだかもしれない。当日の朝でもそう。
ぼくが制作さんに連絡してその席を違う人に譲れたかもしれない。
要するに、その人が申し訳ない気持ちを本当に持っていたならいくらでも手はあったんです。
チケット代金を支払っているからって好きにしていいわけではありません。
勿論体調が本当に悪くて何も出来ないときもあります。
でも今回は出演者の連絡先も知っていて無断でキャンセルです。
生きるか死ぬかの瀬戸際でないならLINEのひとつくらいできたのではなかろうか。
ちょっとどうなのかなーって思いました。
もう縁切ったよ
縁切ったんすか!?
失礼なやつ嫌いなの
小野さんそういうとこハッキリしてますよねぇ
俺も気をつけるぞぉぉぉー!!!
切ないカーテンコール
その人が座るはずだった座席が分かってるので、
カーテンコールのときに見ちゃうんですよね。
空席…
あぁ…あんな目立つところに空席が…
関係者の皆さんごめんなさい…あれ、ぼくの知り合いのせいです…
と、切ない気持ちになるのでした。
まとめ:ドタキャンやめてね
極端なことを書くと本当に楽しみにしてるなら体調管理も頑張ろうって話です。
勿論無理なときもあるよ、あるけどね。
それとお金払ったら(行こうが行かまいが)自由ってのはもうモラルの問題かと。
ぼくがこのオセローの一件で学んだのは、
チケット1枚でもその人の人間性が凄く現れるということ。
チケット頼まれる側だとガンガン伝わってきます。
やむを得ない状況もあるけど、それなりの誠意は見せようね。