こんにちは、小野哲平です。
推しのアイドルが遂に初舞台!!
芸達者な共演者に囲まれて主役!?
絶対!絶対!応援に行かないと!!!
でも…舞台って行ったことないや。
ずっと応援していたアイドルがコンサートではなく舞台に立ってお芝居をする。
ファンにとっては一大イベントです。
普段見ることのできない推しの姿を何とか目に焼き付けようと、入手困難なチケットをどうにか手に入れて何日も前からワクワクドキドキしながら当日を迎える。
きっとその日はあなたにとって、いつまでも忘れられない特別な日になるでしょう。
でも…舞台なんて行ったことない。
どんな服装で行けばいいの?声出して応援していいの?
我々舞台関係の人間からすれば常識と思えることでも、未経験の人からすればわからないことだらけです。
どの世界にもその世界のルールがあります。
ファンはアーティストを映す鏡。
あなたが観劇ルールを守れないと大好きなアイドルの評判が下がってしまうかもしれません。
そんなの嫌!!
どうすればいいの!?
不安ですよね?でも大丈夫!
今日は初めて観劇するアイドルファンの方に向けて、これだけは注意してほしいことを書きます。
舞台に出る共演者として、同じ客席に座る観客として、とても大事なことを書くのでしっかり最後までお読みください。
早く教えなさいよ
ちゃんと読んでね!(怒)
舞台はファンイベントではない
最初に舞台を見る上で最も大切な考え方を説明します。
まずこれを根底に叩き込んでから先へ進んでください。
舞台はファンイベントではありません。
例えばコンサートではアーティストが来場したファンに向かってパフォーマンスをします。ファンもアーティストに向かって声援を送ります。
会場がひとつになります。
これは双方向のコミュニケーションが成立している空間です。
しかし舞台は一方通行。
同じ空間にいながらも舞台上と客席では絶対に越えてはいけない一線があります。
客席に座りながら舞台上の物語を受けとる。笑いや涙など、受け取ったものに対してのリアクションは許されますが客席側から舞台上にいる人間に向かってアクションを取ることは禁止されています。
手振ったらダメなの?
ダメだよ!
客席は存在してるけどそこにはないことになっている。そういう約束事の上に舞台は存在してます。
観客は物語の一部にはなれないのです。
繰り返します。
舞台上と客席の両方が存在して双方向のコミュニケーションを取るのがコンサートやファンイベント。舞台上から観客席への一方通行で作品が進んでいくのが舞台芸術です。
- 双方向空間
- 声を出していい
- 騒いでいい
- 一方通行空間
- 静かに見る
- 騒ぐな
では、具体的に何がNG行動なのか。
詳しく説明していきます!
いいから早く教えなさいよ
(こいつ嫌なヤツだな…)
舞台はデート!節度を持った服装で行きましょう
舞台って何着ていけばいいの!?
ライブTシャツ!?あまり派手な格好はダメよね
このように服装に悩む方も多いはず。
結論から言うと何でもオッケーです。
別にライブTシャツで来場しても誰かに怒られることはありません。
劇場によっては完全に浮いて周りから白い目で見られますが、どうしても着ていきたい事情があるなら誰も止めることはしません。
だ、け、ど…
一番いいのはデートだと思うことです。
大切な人と出掛ける本気のデートだと思えば自然に身なりが整うはずです。
応援ではなくデートです。
本気のデートだから服装も化粧も存分に迷うでしょう。
それでいいんです。
そこから観劇を楽しんでください。
でもデートでも場所によって服装が変わりますね。
ぼくの意見としては美術館のデートをイメージすると良いと思います。
美術館デートに光ったり音の出る派手な服装で来る人はいません。
あまり派手な格好で来るのではなく、知的で上品、目立ちすぎない服装が華麗な劇場の雰囲気とマッチングしますよ。
遅刻しないようにしましょう。
舞台の公演情報には必ず開演時間と開場時間が記載されています。
開演時間は作品が始まる時間。
つまり席に座っていないといけない時間です。
開場時間は劇場が開く時間。
外から建物内に入れる時間です。
ロビーには公演のポスターやら関係者からの公演祝の花がずらーっと並んでたりします。
ファンならこれらもくまなくチェックしたいですよね。
当たり前じゃん
(腹立つなぁ…)
どちらにせよ時間には余裕を持って来場されるのが一番です。
遅刻での途中入場は他のお客様の迷惑にもなるので極力避けましょう。
劇場のトイレは混みます。
これも大事な情報。
劇場の女性トイレは混みます。冗談みたいに長蛇の列ができます。
休憩中は仕方ないにせよ少なくとも上演前は劇場以外の場所で済ませてきた方が良いです。
トイレ行くだけで休憩が終わりそう
あるあるだね…
上演中は騒いではいけません。
さぁ遂に舞台の幕開けです。
きゃ~待ってました~!!
ここでとっても大事なこと。
上演中は騒いではいけません。
隣の友達とヒソヒソ会話するのもなし。黙って座って作品を見るのです。
きゃ~なんて黄色い声援をあげようものなら周りの一般客から白い目で見られSNSに「◯◯のファンがマナー最悪だった」とボカスカ叩かれ散々な目に遭います。
きゃ~は心の中に留めるのね
そのとおり!
声援は心の中に抑えてキラキラの眼差しだけ送り続けましょう。
登場時の拍手はオッケーなので周りに合わせて思い切り手を叩いてください。
何よりも騒がないこと。
舞台で歓声をあげることはコンサートでステージに上がって推しと一緒に踊るくらい非常識なことです。
こういう舞台マナー記事が溢れているのにも関わらず、未だに騒いでしまうファンがいます。
互いに注意し合いましょう。
携帯電話は電源OFFにする。
あなたが騒がなくても携帯が鳴き声をあげるかもしれません。
携帯電話は必ず電源からOFFにしましょう。
マナーモードじゃダメなの?
ダメ!絶対にダメ!!
通知でディスプレイが光ったり、画面で時間を確認する人も完全に迷惑行為です。
少しだけならいいや、という浅はかな気持ちが作品を壊します。
なので携帯は必ず電源オフ!!
これ本当に守ってほしいです。
今まで何度も携帯の音が鳴って作品が壊れていく瞬間を目撃してるので、この記事を読んだ人だけでもマジで守ってください。
舞台はとっても脆いです。
あなたの不注意で関係者の何ヵ月にも及ぶ努力が破壊されます。
推しも公演後にしょんぼりしてるでしょう。
え!そんなの嫌!
だったらオフれ!!
カーテンコールも騒がない。
舞台の最後はカーテンコール。
ここでも基本は拍手だけにしてください。
大きな拍手、それだけで十分です。
舞台なら舞台のルールでの称賛をしましょう。拍手で十分です。
拍手することが称賛なのね
そう!歓声なんていらないんだよ!
(体験談)悲しい無条件スタンディング
ぼくが以前ある舞台を見に行ったときの話です。
その舞台は人気若手俳優が主演の作品で、その俳優目当てで来場されてる方も多く見受けられました。ただ物語がとても難解。舞台慣れしてない方には正直理解しがたい作品でした。
休憩中、ぼくの前の席に座る女性二人がこんな会話をしてました。
「全然話分からないね」
「面白くない」
それを劇場内で言うのは不謹慎ですが感想としては真っ当な意見です。お金を払って時間を使って来場しているのであれば作品を否定する権利も当然あります。
でも驚いたのは、終演後のカーテンコールで真っ先にその女性二人がスタンディングしたことです。
まるで決め打ちしていたかのように迷うことなく立ち上がりました。
ぼくはとても悲しかったです。
スタンディングというのは作品に送られる最大の賛辞です。
その光景を見るためにどれだけの芸術家が努力していることか。
その女性二人はカーテンコールが終わると余韻に浸る様子もなく、そそくさと劇場を後にしました。
作品に全く感動していないのに俳優の好みだけでスタンディングすることは関係者全員に対する冒涜です。
スタンディングまでを観劇にしないでほしいです。
あくまでも作品が良かったら立ち上がる。
無条件スタンディングを喜ぶ演者など存在しません。
入待ち出待ちも迷惑を掛けない。
関係者が劇場に入る楽屋口。推しがそこを通るのを目当てに連日沢山のファンが詰めかけます。
通称「入待ち、出待ち」。
商業演劇なら当たり前の光景です。
出待ちはしていいの?
迷惑でなければ大丈夫だよ
入待ち、出待ちの原則は「迷惑を掛けていないかどうか」。
公演サイトやSNSに「入待ち、出待ちはやめてください」と書かれていたらやめましょう。
もし書かれていなくても、近隣の方に迷惑になるような留まり方は禁止です。
待つなら通行人の邪魔にならないように。そして当然ながら盗撮行為はしない。
目当てじゃない出演者やそこを通る関係者に失礼がないようにしてください。
実際お前待ちじゃないからね
ぼくも作品の一部なんだけど…。「お疲れ様です!」と笑顔で言ってくれた子は生涯忘れないよ!
ルールを守って思いきり楽しむ!
以上がざっくりとしたルールです。
とにかく人に迷惑を掛けないこと。
これに尽きます。
推しに迷惑が掛かるから…という考えよりも共演者や関係者、同じ回を観劇している人がどう思うかを考えてみましょう。
想像することが大切なのね
そうだね!
だからといってビクビクする必要はありません。
ルールを守って思い切り楽しんでください。
ファンが足を運んでくれることを嬉しくない役者など存在しません。
過度な応援は不必要です。
チケットを購入して足を運ぶことが十分な貢献ですよ。
あなたの観劇が忘れられない人生の宝物になりますように☆
ルールを守って楽しむ!!
楽しんでください!