おはぴよ!オノちゃんです!!
今日は久々に映画の話。今何かと話題になりまくってる「とんかつDJアゲ太郎」について書きます!!
もともとは2020年6月から公開だったのがコロナで延期になり、その延期の間に出演者のひとりが違法薬物所持、もうひとりがひき逃げで送検されるという、映画本編よりもサイドストーリーの方が濃い作品です。
ようやく上映に漕ぎ着けても、同時期に怪物映画『鬼滅の刃 無限列車編』が上映されて客も全部吸い取られ、もはや同情しか見当たらないこの映画。ネットでは「ひき逃げDJ大麻太郎」と揶揄され、まさに現代社会のストレスを受け止めるサンドバッグにされています。
しかし捨てる神あれば拾うオノ有りです。ぼくは鬼滅の刃には目もくれず意気揚々とこの「とんかつDJアゲ太郎」をチェケラしてきました!
最高にアガりました! pic.twitter.com/2uUXtj8iVT
— 小野哲平 (@yen_town1014) November 2, 2020
そもそもこの「とんかつDJアゲ太郎」。かなりタイトルがふざけているので、知らない人からすれば単なるネタ映画に捉えられがちですが、がっつりフジテレビが製作に入ってる商業映画です。
ウォーターボーイズにスウィングガールズ、テルマエ・ロマエや翔んで埼玉が面白かったように今回もきっと面白いと話題になる前からぼくは睨んでいました。
室井さん!聞こえるか!
普段、小難しい本ばかり読んでるぼくですが、実はエンタメ大衆娯楽映画も好きなんです。
「ブタもフロアもアゲるなんて最高じゃ~ん!PONPONPON!」
って感じでちょっくら足を運びました。
しかし本編が始める前からぼくのバイブスをアゲアゲにする事件が…。
チケットを購入してロビーで開場を待っていたときです。
50代くらいの太ってハゲたおっさんが「フォォー」と大きな声を上げながらフロアを徘徊してました。
完全にヤバいヤツです。
これシネコンあるあるで大体のヒトが分かると思うんですけど、映画館のロビー(各スクリーンの開場を待つ場所)はチケットを持ってなくても入ることができるんですね。つまり映画館に用が無くても雨宿りや暑さ、寒さしのぎで関係ないヒトが来ちゃうんです。
今度シネコン行ったら周り見渡して見てください。「絶対コイツ映画見ないだろ…」ってヒトがベンチに座ってたりします。
でも、それは全然いいんですよ。実際そういう風になってるから。映画見る人か否かなんてぱっと見で判別できないし。
しかし今日の場合は違います。明らかに大声を出して周りのお客さんに不快な思いを感じさせてるおっさんがロビーを徘徊しているのです。
そのヒトが歩く度に近くにいる人がさーっと離れています。
「さすがにスタッフ声掛けしろよ…」と思いつつ、何かトラブル(暴行など)があればすぐに駆け付けようとぼくはおっさんを遠くから警戒していました。
ぼくは正義感が強いんだよ!
おっさんは目も虚ろで、何かをブツブツ言いながら時折「フォォー」と大きな声を出してロビーを徘徊しています。非常に危険な雰囲気です。
しかしぼくの警戒も空しく、その場を離れなければいけない時間になりました。
そう、ぼくが見る回の開場時間です。
「大変お待たせしました。ただいまより○時〇分上映のとんかつDJアゲ太郎、スクリーン〇〇を開場します」
ぼくは諦めました。
もしも映画終わりにロビーに戻ってきたとき、全ての人間の命が奪われていても仕方ないと腹をくくって入場受付に向かいます。
すると、太ったおっさんも近付いてくるではありませんか。
先ほどからの奇行を何度も目撃しているので、もぎりのお姉さんにも緊張が走ります。
おっさんは動揺するお姉さんに白い紙を見せて、その奥に進んでいきました。
ぼくは思いました。
「え…お前もアゲ太郎見るの?」
ふざんけんなよ!さっきまで奇声あげてたおっさんと映画なんて見れるかよ!どういうことだよ!なんでアゲ太郎なんだよ!お前ハゲ太郎じゃねえかよ!「とんかつ中年ハゲ太郎」が!油じか飲みしてろよ!このクソがっ!
という気持ちをクールな表情に隠して、ぼくは恐る恐るシアターに入りました。
ヤツはいました…最前列に。
他のお客さんは、さっきまでロビーで奇声を上げていたおっさんが同じ空間にいることに気付いていません。
このまま上映開始したらどうなるんだろう。
始まる前に息の根を止めるか…?
ぼくは背後からおっさんの動きを追いました。
おっさんは自分が購入した座席の近くにヒトが来ないのを察すると、勝手に席を移動して自分の好みの場所に座りました。
いや最初からそこ買えよ。
おっさんに気を取られているうちに、ぼくの三つ隣に若い女性が二人座り、作品は始まりました。
場内は全体の1割程度の観客です。
作品は無事に終わりました。
結論から言うと、おっさんは無害でした。
息絶えてるんじゃないかと思うくらい静かでした。
しかし、ぼくの近くに座った女性二人が、まぁよく笑う。
何の面白味のない日常会話のシーンでも爆笑しています。
家族を人質に取られてるんじゃないかってくらい笑います。
どんなキノコ食べちゃったのってくらい笑います。
彼女たちがどうしてあんなに笑っていたのかは謎ですが、逆にこれが効果的で、ぼくも柔らかい雰囲気で作品を楽しむことができました。
あ、映画の感想にも触れましょう。
シンプルに…面白いです。
というか皆さんが思っているとおりの作品です。
出会いがあって、キッカケがあって、チャンスがあって、失敗があって、挫折して、立ち上がって、成功する。
これ以上でも以下でもありません。
ぼくはこれが見たくて観に行ったので満足して気分がアゲアゲになりました!
DJシーンはカッコいいですよ!
思ってた以上に楽しかったのと、もっと多くの人に見てもらいたいなと素直な気持ちで歩いていた帰り道。
ふと、例のおっさんについてある仮説が浮かびました。
…もしかしたらあのおっさんはフロアをアゲていたのではないか?
DJアゲ太郎を見る前に自分自身とフロアをアゲるために「フォ~!」と奇声を上げていたのではないかと。
あいつ…ハゲ太郎じゃなくてアゲ太郎だったのかよ!!
そんな不思議な体験も楽しめた「とんかつDJアゲ太郎」、色んな意味で一生忘れられない作品になりました!!
みんなも見て気分をアゲてください!!
面白いよ!!原作コミックもあります!