こんにちは、小野哲平です。
今日のテーマは【ネカフェのバイトができること】
ネットカフェのバイト(店員)って本当に色んなことができるんです。
自身の経験を元に、こんなこともできたなぁという内容を書きます。
まず、はじめましての方に向けてぼくのネカフェ勤務歴。
- 約6年間勤務(2006年~2007年,2010年~2015年)
- 勤務地は神奈川県の繁華街
- お店は24時間営業(年中無休)
- 週6~7日で勤務
- 主に早番(8時~17時)
そしてやろうと思えばできること。
倫理を度外視すればこんなことまでできてしまうんです。
●セーフライン
- 雑誌とコミック読み放題
- 店舗に泊まれる
●アウトライン
- 監視カメラで客の様子を伺う
- 個人情報を抜き取れる
- 過去の来店記録がわかる
- 同級生の住所がわかる
ひとつずついきましょう。
雑誌とコミック読み放題
予想通りで面白くないでしょうがネカフェ店員は店内にある雑誌&コミックが読み放題です。
出勤前、休憩時間、退勤後。
早く来てコミック読んでる人もいれば仕事終わったのに帰らず何時間も読んでる人もいます。
だからコミックが好きな人には心からオススメできる仕事です。
新刊も発売日に入荷するし、種類も豊富。
あれ読みたいな、と思ったら棚に行けばいいだけ。
ぼくも年間1000冊読んでました!
店舗に泊まれる
これもネカフェあるある。
終電逃したときはバイト先に泊まります。もちろん無料。
本当はお金が発生するのかもしれませんが、どうせその時間に働いているのもバイト仲間です。
「お疲れ~!どっかブース空いてる!?」
「はーい。○○使ってくださーい!」
こんな感じでブース借りて寝てました。
翌日朝から勤務のときはそのまま働きます。
飲み会終わりで自宅に帰るのが面倒なときは店に泊まって翌朝働いてましたし、バイトの欠勤が続いて店長が長時間ぶっ通しで働く際などは、仮眠ブースになってました。
客優先か従業員優先かはそのとき勤務してるバイトによるね
監視カメラで客の様子を伺う
さぁここからが闇の話。悪用厳禁・拡散禁止です。
ネカフェの店内には幾つか監視カメラが設置されていますが、実はそれらは店内の全ての角度をカバーしているわけではありません。
全く見えない区画もあります。
ネカフェの監視カメラはカメラ本来の機能よりも、目に見える箇所に設置しておくことで窃盗などの犯罪が起きづらくなる抑止の意味合いが大きいです。
貼り紙あるとイタズラが減るのと同じ
ですが、それでもカメラはカメラです。
近くにあるものはハッキリ映ります。
何が言いたいのかというと…
全く映らないブースとは反対に中の様子が丸わかりのブースも存在するのです。
そしてそれらのブースはバイト仲間内で「中の様子が見れるブース」として共通認識になってるはず。
つまり様子を伺いたいと思った客をそのブースに入店させれば見放題です。
これを読んだ方はブースに案内されたら、さりげなく天井付近を見てみてください。
休憩室でニタニタとあなたを観察しているバイトがいるかもしれません。
特に女性の方は要注意!!
個人情報を抜き取れる
東京都のネカフェにはこんな条例があります。
要するに会員証を作らないとネカフェでパソコンは使えないよ、という条例です。
サイバー犯罪とかPC関係の悪いことはだいたいネカフェで起きてるからね
この条例が施行されたのが2010年7月。
ぼくはバリバリのネカフェ店員でした。
ぼくが勤務していた店舗は神奈川県なので会員証がなくても入店できますが、何か事件が起きた際に情報が共有できる、ということでこの条例を機に会員証(ポイントカード)をオススメするようになりました。
会員証を作るのに必要なのは本人確認ができるもの。
- 運転免許証、運転経歴証明書
- 健康保険証
- 国民年金手帳
- 在留カード、特別永住者証明書
- 住民基本台帳カード、個人番号カード(個人番号は記録しません)
- 旅券(パスポート)
- 戸籍謄本又は抄本
- 住民票の写し
- 学生証(学校教育法に規定する学校等から発行され、写真付きのもの)
- その他官公庁から発行又は発給された書類等(雇用保険受給資格者証、各種免許、免状、国公立の学生証など。通知カードは除く。)
利用者は渡すだけ。店員が免許証や保険証を預かってその場で入力すれば終わりです。
次回からは入店時にそのカードを店員に渡してくれれば入店可能です。
ここで問題点。
当時は入店時にこのカードをスキャンすると、入店画面にそのままその客の個人情報が表示されていました。
利用時間やブースを選択する画面の片隅にずっと個人情報が出ています。
正確には
- 名前
- 生年月日
- 会員ナンバー
です。
問題はこの会員ナンバーで、そのままカウンターPCの別の操作画面でこの会員ナンバーを打ち込むと登録住所が表示されるのです。
極端な話。すっごくムカつく客がいたら即自宅が調べることができるってことです。
過去に何度も書きましたがネカフェは毎日事件が起きています。
関連記事【閲覧注意】インターネットカフェ事件簿。警察沙汰は日常茶飯事。長くバイトすると人生観が変わります。
客もおかしいですがそれを毎日相手している店員だってまともじゃありません。
なのにこんな誰でも閲覧できるシステムでいいのかな、と当時はずっと疑問に感じていました。
過去の来店記録がわかる
上記の会員ナンバーが分かると様々な情報をカウンターPCから入手することができます。
警察がネカフェに捜査で訪れることは非常に多く、ときどき店長判断で
「(捜査に協力)この会員ナンバーの来店記録を調べてくれ」とぼくに指示が来ることがありました。
来店記録とは
当店ならびに系列他店を利用した日時・時間の記録です。つまり
「この会員は何月何日に、○○店を何時まで利用してます」
という情報がカウンターに置いてあるPCだけで分かるんです。
で、これも問題があって、その情報を誰が閲覧したか、という記録は一切残らないのです。
つまりやろうと思えば、目の前の客がいつどこで何店を利用したかすぐわかるんです。
はは~ん、この人毎週火曜日の昼に○○店利用してるぞ。
あれ、こいつ昨日も他店に泊まってるじゃん。ネカフェ連泊やん。
こういう情報を調べることができます。
過去の来店記録はその人の行動パターンでもあります。
こちらも悪用すればとんでもないことになりますね。
同級生の住所がわかる
会員ナンバーが分かると色々分かってしまう、ということを書きましたが、
実はその会員ナンバーを調べることも簡単にできちゃうんです。
会員検索という機能を使えば、
- 名前
- 住所
- 生年月日
これらの組み合わせで会員を摘出することができます。
摘出された会員のナンバーはその画面に記載されています。
簡単な話。
「あの人会員かな~」と知り合いの名前を検索して引っかかればそのまま住所が分かります。
…めちゃくちゃ怖くないですか?
更にこんなこともできます。
- 自分と同じ生年&生まれ地域で検索
- 会員登録をしている同級生一覧が登場。
- 会員ナンバーをメモ。
- 会員ナンバーから来店記録を入手。
- 行動パターンが判明。
これすべてカウンターPCで(やろうと思えば)簡単にできました。
5分も掛からないです
ネカフェ利用者はかなり多い
結局ネカフェを利用しなければいいんでしょ!?
という声が飛んできそうですが、まさしくその通りです。
しかしながらネカフェ利用者は年々増加しています。
ぼくが勤務を始めた2006年はまだネカフェに泊まるという人は少なかったですが、
近年では「帰れなくなったからネカフェに泊まる」が選択肢として当然に存在します。
店内が美しいネカフェも増えてきたので女性の方でも利用に抵抗がない方が増えてきてるのではないでしょうか?
しかし忘れてほしくないのがネットカフェ条例。既出の通り、都内のネカフェは会員制です。
ネカフェの常連であるか否かの問題ではなく、一度でも会員登録をすると、店員であれば誰もがあなたの住所を閲覧できるシステムが存在していた、という事実があるのです。
さすがに現在は変わっているはず!!(心の叫び)
結論:悪用されないようなシステムにしてくれ!
以上、今日はネカフェのバイトができることを書きました!
個人情報を扱うのはネカフェに限らずですが、ネカフェって基本的にラクなバイトだと思われる傾向があって、面接に来る子も結構「え…おまえ大丈夫か?」という若い人が多かったです。
決して疑うわけじゃないですが、そういう人を雇う上で簡単に個人情報を閲覧できるようなシステムで業務が動いていたことが怖いな、と今でも思います。
だったら教育しろよって話になってきても、結局バイトなんて只のバイトなんで教育しても人間性が改善されることってないと思うんですよね。
だったら悪用されないようにシステムを変えるしかない。
とは言えぼくはネカフェの利用は控えたほうがいいと思います…。