こんにちは、小野哲平です。
今回は24時間営業の店って大変だよね、というテーマです。
昨今、今まで当たり前だったコンビニの24時間営業の是非が問われています。
その問題が加速したのは東大阪市のセブンイレブンでの一件。
店主が人手不足を理由に営業時間を短縮したところ、セブンイレブン本部に契約解除と違約金1700万円を要求されたことです。
この件でそもそも24時間営業って必要なの?という声が飛び交い、現在労働時間の見直しが検討されています。
そこで今日は24時間営業店で長らくバイトをしてきたぼくが、24時間営業店でしょっちゅう起きる強制残業について書きます。
大変だよ!
ぼくが働いたのは某ネットカフェと某弁当屋です。
どちらも年中無休の接客業で、ネットのバイト掲示板で検索するとブラック企業と出ています。笑
強制残業せざるをえないシステム
24時間営業の一番のあるあるです。
例えば早番、遅番、深夜番といて、ざっくり
早番 8-17
遅番 17-23
深夜番 23-8
という時間区分だとします。
各時間、必要最低限のスタッフ(二人)で店を回しているので、仮に早番が終わる時間、17時になっても遅番が来なかったらその時点で強制残業です。
マジすか…
単純に店から店員がいなくなるからね…
みんな無断でいなくなる…
でも普通に考えたらちゃんと出勤するじゃないですか?
それがぼくが働いていたネットカフェは当日欠勤がひじょーに多かったです。
それでも遅番と深夜番はましな方でした。
問題は早番。朝早いから来ない人がめっちゃ多い。マジで多い。
特に新人は全然来ない。遅刻のときもあるけど、それと同じくらいバックレが多い。
だいたい初日出勤したら2日目は無断で消えるってのがよくあるパターンでした。
当たり前すぎて驚きもないよ!
これには理由があって、ネットカフェのバイトってラクだと皆思ってるんですよね。
カウンターに座ってマンガ読んで、お客さん来たら接客する的な。
なので最初からやる気のない女の子がめっちゃ募集してきます。笑
でもぼくが働いていたところは厳しい職場だったので、
そういう子はすぐいなくなります。
でもある程度は雇っていかないと人手不足になっちゃうんですよね…
早番来ないとどうなるの?
話は戻って強制残業。
例えば早番が来なかった場合はどうなるのか?
深夜番が残ります。夜通し働いていた深夜番がそのまま早番です。
さすがに早番が二人とも無断で休むってことはないので、一人はいます。
なので深夜番のどっちか一人が残るしかないんです。
その時点で強制残業です。
他に誰か来てくれないの?って思うかもしれませんが、8時前なんて誰も電話出てくれないし、休みの日にわざわざ来てくれる人はいません。
ぼくも行かないよ…
だからだいたい「あ、俺残りますよ」って深夜番が残ってくれていました。
用事があって二人とも残れないときは、どちらかが予定をキャンセルです。
そうせざるを得ない状況ということです。
社員はいないの?
そういうときって社員が代わりに出てくれるんじゃないの?
って思いますよね。
結論から言うと、社員も人によります。
欠員の連絡をしたら少しでも自分の出勤を早めてくれる人もいますし、一切電話に出ない人もいます。「今日休みなんでそっちでやってください」って電話切る人もいました。
その度にバイト連中は困ってましたけど、言い方は考え物としてこれは間違ってないです。
だって休みの日に出勤したくないでしょ?休みが増えるわけでもないし。
社員だからって欠勤出る度に呼び出されてたら大変です。
でもバイトは残業になるからもっと大変。てか倒れます。
つまりもう八方塞がりです。
そもそもこの労働システム自体が不慮の出来事を想定してないので、
有事の際は誰かが犠牲になっていくしかありません。
絶対に帰らないことを逆手に取られてる
は?俺8時までだから残らないよ!店のことなんて知らないよ!
管理の問題だからそっちでやってくれよ!
ぼく個人的にはこれでいいと思ってるし、それが正解だと思います。
でも一般的には皆、帰りませんよね。
何時間残業しようが店がどうにかなるまで残ってくれます。
感謝と思いやりで24時間営業の店は回っています。
だからです。
それでめでたしめでたしになってるから、いつまで経っても状況が改善されないのです。
全員健康でなおかつ時間通りに絶対出勤する、という前提が、前提だけなく最終ラインになってる脆弱なシステム。
不測の事態には優しさで対応する。
もはやバイトが絶対に帰らないことを逆手に取った労働環境と言えます。
一番キツかったのは深夜番やってて、早番の子が来れなくなってそのまま早番。
そしてその日に再び深夜番です。
前日23時~翌日17時まで働いて、その日の23時から翌々日8時まで。
え?残業したらその日の深夜番は違う人が出るんじゃないの?と思ったら代わりは自分で電話して探せって店長に言われました。
17時~23時までしか睡眠時間ないのに電話できますか?
寝るでしょ、普通。
さすがに店長殴ろうかと思ったよ
殴って良かったと思いますよ…
これは今から10年以上前の話なのでブラック企業なんて言葉が日常的に使われていない頃です。
こういうのがぼく以外にも色んな人にありました。
24時間以外も同じじゃないの?
24時間営業の店じゃなくても次の人が来なかったら残業になるのでは?
という疑問が出るかもなので最後にお答えしておきます。
結論としては残業になってしまう点においては同じだと思います。
でも違うのは店が一度閉まることで気持ちがリセットされるかどうか、これは実際問題として、相当気持ちに変化があります。
朝開けて夜閉まる店は、ちゃんと1日の始まりと終わりがあります。
それに比べて24時間営業の店には始まりも終わりもありません。
ずっと続いていきます。これ、かなり気持ちやられます。
あとは営業時間が決まっているなら、忙しい時間に合わせて余剰人員を確保して、
その人が流動的に動けるようにすれば強制残業は防げるかなと考えたりもいます。
誰か出勤できないときはその人の出勤時間をずらす的な。
何にせよ最低人数で回すってことがなくなれば残業はなくなるので。
何も思わない人だけが残る
ぼくは自分の経験から24時間営業の店で働くことを推奨しませんし、同じような理由で辞めていった方も多いです。
それでまだそういう実態を知らない人がバイトで入ってきて、また同じ目に遭います。
それでまた辞める。
結局残るのはそういうことを苦痛に思わない人。
残業代はもらえるのでそれを良しとする人はそれでいいと思います。
ただ時間労働はあくまでも自分の人生の時間とお金を交換しているだけなので、そこはしっかり考えた方がよいのではないかと。
多くの人がおかしいと思うシステムは淘汰されるし、それを改善できなかった企業は潰れると思います。
最後に残るのは何も思わない人とロボットです。
YouTubeもあるよ
24時間営業についてはYouTubeでも話しているので、よければそちらもご覧下さい