こんにちは、小野哲平です。
本日こんなツイートをしました。
明日初日のもしも塾のチケット超高額で絶賛転売中ですが、これ売れなかったらどうするんですかね?転売屋が「売れなかったししょうがないから見るか~」って来るんですかね? pic.twitter.com/pdDKpXSaNS
— 小野哲平@俳優ブロガー (@yen_town1014) 2019年4月3日
この記事を書いてるのが2019年4月4日なんですけど、
明日から初日の「もしも塾」という舞台のチケットが絶賛高額転売中です。
以前落選したけど当選した人をお祝いできる人は素敵だねって記事書きましたが、
蓋を開けてみれば結局金の成る木になってました…
今日はこの件について書きます。
興行主から見た転売
例えば1枚1万円のチケットが100枚売られています。
100枚すべてのチケットが完売したら100万円(1万×100)のお金が興行主に入ってきますね。
つまりグッズなどの物販を除いて得られる最大の金額が100万円です。
では続いて、1枚1万円のチケットが転売されて3万円で売られてたとしましょう。
どうしてもそのチケットが欲しい消費者の負担額は3倍になります。
しかしながら、熱心なファンはそれでもお金を払うでしょう。
ここで問題です。
転売なしで完売した場合と転売ありで完売した場合、
興行主に多くのお金が入ってくるのはどっちでしょう?
同じに決まってるじゃないですか!
そう、正解は同じ金額です。
もう一度書きます。
同じ金額です。そしてこの数字はチケット販売で得られる最大収益です。
つまり、お金の面だけで考えるなら、
転売されようがどうされようがチケットが完売してくれたら興行主は万々歳なんです。
仮に空席が目立ってもその分のチケットは売れてます。
なので転売が問題になったところで自社が痛手を被るわけではありません。
これが高額転売問題をここまで大きくした重大要素です。
チケット不正販売禁止法
そんな中、今年6月にチケット高額転売を禁止するためにチケット不正転売禁止法という新法案が施行されます。
禁止される行為は
・特定興行入場券(チケット)を不正転売すること
・特定興行入場券(チケット)の不正転売を目的として、特定興行入場券を譲り受けること
「特定興行入場券」とは
不特定または多数の者に販売され、かつ、次の1から3のいずれにも該当する芸術・芸能やスポーツイベントなどのチケットを言います。※日本国内において行われるものに限る。1.販売に際し、興行主の同意のない有償譲渡を禁止する旨を明示し、その旨が券面(電子チケットは映像面)に記載されていること。
2.興行の日時・場所、座席(または入場資格者)が指定されたものであること。
3.例えば、座席が指定されている場合、購入者の氏名と連絡先(電話番号やメールアドレス等)を確認する措置が講じられており、その旨が券面に記載されていること。
※座席が指定されていない立見のコンサートなどの場合、購入者ではなく、入場資格者の氏名と連絡先(電話番号やメールアドレス等)を確認する措置が講じられており、その旨が券面に記載されていること。
何が変わるの?
簡単な話、転売ダメって書いてあるチケットを転売してもダメだし(転売目的で)買ってもダメだよって法律です。
違反したら、1年以下の懲役もしくは100万円以下の罰金またはその両方が科されます。
法的な効力はないにせよ、今も殆どの公演が「営利目的での転売チケット」での入場を拒否しています。
転売チケットの説明欄には「もし入場できなくても知らないよーん」と書かれています。
それでも売れてるんですから法律で縛ったところで買うでしょって話です。
そして仮に、
入場の際に購入者本人かどうかの確認をして落札者を入場できないようにしたとしましょう。
それでも転売ヤーは転売します。
それは何故か。
転売ヤーが2枚購入して1枚を売りつけて同行者として入場させるから。
今現在転売されてるのもその記述がめっちゃ載ってます。「わたしが本人確認するから一緒に行こう!」ってヤツです。
高額転売チケットを買う人間は感謝の気持ちで買ってます。
完売してたチケットを(ちょっと高いけど)手に入れることができたありがとーです。
そこで需要と供給がマッチングしてるんです。
転売ヤーがいなければ自力で取れたかも知れないのに…。
需要と供給がマッチングしてる以上、そこに被害者はいません。
売り手も買い手も法律違反をしてますが誰も通報しないので捕まらないです。
正直、転売って簡単にできる小遣い稼ぎになってるんですよね。
だから悪いことしてるって意識がなくやってる人が多いです。
なので新しい法律施行されても該当者が多すぎて警察の手を回らないのではないかと…。
演者から見た転売
演者が思うのは空席あったら嫌だな、これに尽きます。
特に転売されてるのって良い席じゃないですか。前席にポツポツと変な空きがあると芝居やりづらいですね。
でもそれが転売のせいなのかどうかまではぼくは考えてないです。
これは持論ですが、高額転売チケット払ってきてくれる人ってやっぱ高額払うだけあって絶対に熱心なファンじゃないですか。だから絶対に楽しんでくれる。
もちろん悪いことしてるんですけど、一概に判断できないってのが心情です。
だって最前列でめっちゃ喜んでくれた子が転売チケットで入ってたって聞いてもその子の喜びが嬉しかったのは事実なわけで…。本当に楽しみにしてくれてたんだなって。
だからこそ、そういう気持ちにつけ込んで高額で転売する転売ヤーは許すまじです。
まとめ
- 興行主にクレーム入れてもそもそも興行主は金銭的にノーダメージ
- 需要と供給がマッチングしてるから転売ヤーは消えない
- 演者としては空席あるのが一番ツラい!