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ジャニーズWEST 創作小説シリーズ「月詠人」

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創作小説

あの日の誓いは夢幻であったか。
導かれるように出会い、
互いに落ちた恋の社はいつ久しく季節が巡ろうとも、
無限であると疑ってはいなかった。
男はひとり、空を見上げる。
かつて男が愛した女は、
権力に見初められ育った村を離れていった。
「共に暮らそうぞ」
秘めた想いはついぞ言の葉に乗ることはなく、
果ての見えぬ空虚へと沈んだ。
身の丈の違う想いと身を引き、
溢れる言葉を飲み込んだ。
振り返りし女の顔は、
男の言葉を待っていたかに見えた。
何度も歯を食い縛り己の弱さに泣いた。
男は今日も夜空を見上げる。
伝えられぬ想いを静かに燃え滾らせ。
せめて同じ月を見ているならば。
この碧い月を見ているならば。
出会うたことへの憎悪はない。
この絶望と愛を永遠に知らずに生きることを恥じる。
想い届くわけではない。
ただ同じ月を見ているならば。
この碧い月を見えいるならば。
男はひとり、空を見上げる。
まるで月詠人の如く。