この記事にネタバレはありません。

2月8日に初日を迎えた「唐版 風の又三郎」。

ぼくは二日目の本日、鑑賞しました。

主演の窪田正孝くんはなんと高校の後輩。
ぼくの卒業と同時に入学しました。

(余談)彼の同級生には俳優集団D-BOYS柳下大くんもいて、
こちらは以前共演しました。

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さて、唐版 風の又三郎

以前こちらの記事でも書きましたが、
この作品は1974年の作品。

唐十郎の状況劇場や寺山修司の天井桟敷など、
アングラ劇団による小劇場ブームまっただ中です。

なのでこの舞台も完全にアングラ演劇です。
アングラ演劇(あんぐらえんげき)とは1960年代中期から1970年代にかけて日本で活発に起きた舞台表現(主に演劇)の潮流である。「アングラ」とはアンダーグラウンドの略語である。見世物小屋的要素を取り込み、それまでの近代演劇が低俗として退けた土俗的でスペクタルなものを復権させて独特の世界を作り上げた。
物語は単純とはほど遠い複雑な世界観

メインタイトルにある風の又三郎だけでなく、
ギリシャ悲劇「オルフェ」、シェイクスピア「ヴェニスの商人」が、
モチーフとなり、更に初演1974年の前年1973年に起きた
自衛隊機乗り逃げ事件も登場します。
風の又三郎は、宮沢賢治の短編小説。 谷川の岸の小さな小学校に、ある風の強い日、不思議な少年が転校してくる。少年は地元の子供たちに風の神の子ではないかという疑念とともに受け入れられ、さまざまな刺激的行動の末に去っていく。その間の村の子供たちの心象風景を現実と幻想の交錯として描いた物語。
オルフェ』は吟遊詩人。妻エウリュディケーが毒蛇にかまれて死んだとき、オルペウスは妻を取り戻すために冥府に入った。冥界の王ハーデースから「冥界から抜け出すまでの間、決して後ろを振り返ってはならない」という条件付きで妻を連れ帰る。だが目の前に光が見え、冥界からあと少しで抜け出すというところで、不安に駆られたオルフェは後ろを振り向き、妻の姿を見る。それが最後の別れとなった。
ヴェニスの商人』はイタリアのヴェニスを舞台にしたシェイクスピアの戯曲。バサーニオは富豪の娘の女相続人ポーシャと結婚するために先立つものが欲しい。そこで、友人のアントーニオから金を借りようとするが、アントーニオの財産は航海中の商船にあり、金を貸すことができない。アントーニオは悪名高いユダヤ人の金貸しシャイロックに金を借りに行く。アントーニオは金を借りるために、指定された日付までにシャイロックに借りた金を返すことが出来なければ、シャイロックに彼の肉1ポンドを与えなければいけないという条件に合意する(作品冒頭)。
自衛隊機乗り逃げ事件(じえいたいきのりにげじけん)とは、飲酒した陸上自衛官航空機に乗って飛び去り、機と一緒に行方不明になったという不可解な事件。なお、乗り逃げした機体および自衛隊員が発見されることはなかった。

現在「風の又三郎」は電子書籍で無料で読めます。

これらの作品(出来事)が下敷きとなり、
なんとも言えぬ不思議な世界観で作品は続きます。

かなりの衝撃体験です。
複雑な話なので予備知識なしで見たらかなり混乱すると思います。

もし時間があれば先に戯曲を読むことを強くオススメします。
ぼくは戯曲を読まずに軽い事前勉強だけで鑑賞しましたが、
かなり迷子になりました。笑

それぞれの作品に深い教養があればもっと楽しめたのでしょうが、
にわか知識で臨んでしまったので、
作品の至る箇所に散りばめられたモチーフを咀嚼できませんでした。

もっと知ってればここが面白いんだろうな、
と感じる箇所もチラホラ。

しかしながらそれでも出演者の確かな演技力やド派手な音楽、
テンポの良さでよくわからないままも楽しめます。

アングラ演劇特有の怪しい異質な世界は、
他の作品ではとても味わえない感覚です。

あれ?今は何を見せられてるの?

と思ったときには更に話は進んでいます。

進んだと思ったらまた戻る。
追いついたら引き離される。

理解できそうでできない。
掴んだ先からスルリと逃げていく。

実体が掴めないこの芝居こそが、
まさに風の又三郎

しかし45年前に人々を熱狂させた今作が、
まさか現代に復活するとは。

そして神社境内のテント公演からシアターコクーンへの変貌。

当時を知る方々なのでしょうか。
今日の公演でも年配の方が強い視線を舞台に投げ掛けていました。

時代が変わり、もしも思い出が色褪せても、
決して芝居は色褪せない。

現代に蘇りし儚くも美しい世界
皆様も是非!!

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上演時間は2時間55分!!

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